2010年6月20日日曜日

いけない

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「いったりするなよ」


主の声が上から聞こえた。


わかっています。
私はあなたの道具。
あなたが快楽を味わうための道具。


ああだけどそれならこの痛みを取り去って。
主だけに見える場所にいくつも取り付けられたものたちは
私に痛みを加え続け、私の感覚を自分の体に向けさせる。


違う、私の体なんてどうでもいいのです。
ただあなただけが快楽を楽しんでいてほしい。
私の口はそのために貪欲にあなたを包み、舌を蠢かせる。
呼吸の苦しささえ、それがあなたの快楽になるなら嬉しいのに。


痛い。
揺らされ、動かされ、一瞬で脳につき上がり、体中に走る鋭い痛みと痺れ。
目の前が真っ白になり、耐えきれずぎゅっと目を閉じ、真っ暗になり、それを繰り返し。


制御がきかない感覚は、主のコントロールを深くする。






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「いくなよ」


いきたくないのです。
私はあなたにいってほしい、あなたに満足してほしいのです。
あなたが声をあげ、体中で興奮と快楽を感じていることこそが見たい、欲しい。


だけど、それでもあなたは私の身体にとりつけたものたちを玩ぶ。
もう私の体は痛みを勝手に快楽に変換しているだけでなく
苦痛と苦痛を受け入れる屈辱を快楽にはっきりと変換し
より深いそれをほしがって暴れて


もうはずかしさなんて感じることもなく
口の中のあなたの性器だけではなく
あなたの言葉と心と体を
私の全部で感じとって
全部を楽しませるために狂っていきたい


ああだけどいくのは私じゃない
あなたこそもっと
深く深く感じてください


そう思うのに


ごめんなさい
ごめんなさい
もうだめ。
ごめんなさい、
いかせてください、


いけない、私は、あなたに、奉仕して、
あなたに、きもちよくなって ほしいのに


ごめんなさい
我慢できない


だめ
おねがいです


いってはいけない
いかせないでください
いかせてください
いかせないで





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「困ったな」
「ほら、しおりがそんなに簡単に」
「気持ちいい声を出していくから」




そうして、後のことは、もう。
ただ主の膝の上で、声をあげるだけの人形となり。


とっくに自分のことなど放棄した私は
ただ動かされ続け、
ただ叫ぶだけでいい


いくのも、いかないのも、もう
あなたの思うがまま。


「いけ」


あなたの命じる声。
はいと返事をする。


少しだけ意識をそこに集中する。
それだけでいける。



いくのも、いかないのも、
感じるのも、感じないのも、
いつだって全てあなたの思うままに。


私はあなたの奴隷。





「いけない子だな」
「よしよし^^」



主が笑った。

2 件のコメント:

  1. SECRET: 1
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    更新されてる~ わぁ~いわぁ~い
    快楽に溺れ誰にでも跪き傅き追従し
    そんな安っぽい肉塊には落ちず
    意識と五感全てを主様に委ね
    主様から与えられる苦痛と屈辱であればあるほど
    主様から与えられているというその感覚をもって
    快楽へと変換し
    幻覚と幻聴と幻視、そして既視感。
    主様に楽しんでいただきたいと思う気持ちと
    与えられる苦痛と屈辱によって
    己が快楽に飲み込まれ
    その様を見て、尚喜びを深める主様
    お互いがお互いを思い
    お互いがお互いの空白部分を補完する
    お互いがお互いの快楽を享受する
    だからゆえの快楽
    一人よがりではない
    相手を思う気持ちの深さゆえの快楽
    世間で言われているようなSMの関係ではないかもしれない。
    けれど、その行為に差異はあれ
    相手を愛するということに違いはなく
    相手を全身全霊を持って愛しているのですね。
    ※ 要約 うらやましいぞぉ!!
    鍵コメなのは恥ずかしいからだっ!
    引用とかされたら恥ずかしくてコメしなくなりゅよ!!
    そして、更新ありがとうございます。いつもいつも楽しみにしてます^^

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  2. SECRET: 0
    PASS: bcff5ffb6d72e48c5d634e45f290f5d1
    コメントありがとうございます^^
    またはずかしがって鍵コメントで・・・かわいいっ!w
    最近思ったのですが、私たちは、
    SLでないとできないことをしてるつもりがないんだなと^^;
    スチールの首輪にカフを着けてシルクで毎日過ごすのはRLでは無理だし、
    海辺にこんな豪邸で暮らすのも、ちょっと無理w
    でも、関係自体は、RLから始まっても当たり前にあり得るものだと思う。
    だって私たちは最初からサディストでありマゾヒストであったもの。
    主従という型にはまることで自分の中のマゾヒズムを消化していくことは
    私にはできなかった。
    それは自分にものすごく嘘をつくことでした^^;
    奴隷ってだけで思考停止できる人が真剣に羨ましかったですよ。
    だから、主にはとても感謝しています。
    完全な人なんかいない。その大前提で、私のツッコミ視線にも耐えながらw
    時々あたふたとカッコ悪くなりながら、それでも愚直に
    一人の女を従える主たらんと努力してくれているんですから^^
    それは愛おしい姿だと思うのです。一人の男性として^^
    そうした愛しい男のためでなければ、私はやっぱりこんなことはずかしくてできない^^;
    書いてて赤面するもんw
    でも、主が喜んでくれるのです。
    だから、どんな体にもなれるし、こんなことを書くのだと思うのです*^^*

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