この所、主は多忙にPC不調。
私は仕事が落ち着かず色々にストレスを抱え、なかなかゆっくりした時間が持てていなかった。
夜になってから大きな余震があった日にも仕事に振り回されて帰宅遅くなり、主を待たせてしまったからと急いでシャワーだけ浴びてすぐにログインして、それですぐ奴隷のしおりに戻れるわけじゃない。
気持ちの切り替えが出来ていないことに主が気づかず、それでも抱かれることは、それはそれで心などない玩具になりきる被虐の快楽にすり替えることで、いつもなら容易くできるのだけど。
その日はやっぱり余震が余計だったな。
大きな余震があったと言っても、もはや揺れが非日常ではない今では、私より震源に遠い主にこの不安は伝わらない。
だけどその私も、本当に震源に近い人の恐怖や緊張感を察することはできていないのだろうと、自分のぬるい不安自体が疎ましい。
そんな日に限って、主は言葉も尽くさずに性急に自分の快楽を楽しんでいて、私の気持ちには気づかない。
集中できなくて、苛立って、主がようやく気づき戸惑って手を離してくれた時には、もう気持ちがささくれ過ぎていて「ご主人さまは全然私を見てない、言葉が足りてない」と主を責め、一人で泣いた。
主従ではあるけれど私たちはただの男と女であるだけだとよくわかっている主は「至らなかった」と率直に詫びてくれるのだけれど、そんなに疲れていた夜にはもう笑うことさえ難しくて。
けれど定員が一人の不機嫌の椅子にいつまでも座ったままでいるのは狡いもの。
どうにかして立ち上がらなきゃと、どうにかして笑わなきゃと、自分を切り替えるための何かを探してみる。
それは円高なのでL$を買っておいたという主にごめんなさいの代わりのドレスをねだってみるなんて他愛のないことでもいい。
何でもいいから笑うことの方が大事。
せっかくだから、こんな時だから、わがままを言おう手間とお金のかかる贅沢奴隷だと逆に笑わせてしまおうと、思いきり豪奢なドレスを選ぶ。
早くそれを着せてもらって、ダンスにつれていってもらおう。
主も私も少し疲れ過ぎだな。自分のことでいっぱいいっぱいになってる。
主は理想の主と言われることもあり、私は一部で理想の奴隷と言っていただくこともある。
とんでもない。二人だと本当に当たり前の、だめな恋人同士です。
いい大人がこんなことでどうする。
ごめんなさい、読みに来てくれてありがとう。次はもう少し元気な日記を書かなきゃね。