2010年7月13日火曜日

続々・人形の体

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わたしの人形はよい人形。
目はぱっちりといろじろで、
小さい口もと愛らしい。
わたしの人形はよい人形。
(from “人形” 作詞者不明)




私はそんな人形のような顔をしていない。
甘えた少女のような顔もしていなければ、
きりりとした大人の表情でもなく、
どっちつかずのような気もする。


だけど、この顔と体は、主に選んでもらい、主の好みを聞きながら丁寧に作った形。
だから多分、主は私のことを良い人形だと言ってくれるだろう。







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わたしの人形はよい人形。
歌をうたえばねんねして、
ひとりでおいても泣きません。
わたしの人形はよい人形。





主が歌ってくれるだけで眠る筈もなく、
一人で置かれれば泣くし、いじけるし、わがままになるし。
やっぱり中身はちっとも良い人形ではないかな。






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けれど、この人形にも良い所があって。


この体は主が叩けば赤くなる。


主が好む悲鳴と泣き声をあげられる。


この世界でこの人形の体だけが、主の好み通りで、思い通りになる体。
主がそう作ってくれたから。





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私の体は人形の体。


もう変わることは怖くない。
どこへなりとも連れていってほしいと思う。
それができるだけ遠い所であることを願う。
私はそこでまた怯えるだろう、不安になるだろう、
だけどそれすらも望める。


もっと可愛がられる体になりたいと、それだけを思う。
何を気遣われることもなく、心配をさせることもなく、
主の全ての欲望を満たせる体になりたいと、ひたすら願う。

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