
わたしの人形はよい人形。
目はぱっちりといろじろで、
小さい口もと愛らしい。
わたしの人形はよい人形。
(from “人形” 作詞者不明)
私はそんな人形のような顔をしていない。
甘えた少女のような顔もしていなければ、
きりりとした大人の表情でもなく、
どっちつかずのような気もする。
だけど、この顔と体は、主に選んでもらい、主の好みを聞きながら丁寧に作った形。
だから多分、主は私のことを良い人形だと言ってくれるだろう。

わたしの人形はよい人形。
歌をうたえばねんねして、
ひとりでおいても泣きません。
わたしの人形はよい人形。
主が歌ってくれるだけで眠る筈もなく、
一人で置かれれば泣くし、いじけるし、わがままになるし。
やっぱり中身はちっとも良い人形ではないかな。

けれど、この人形にも良い所があって。
この体は主が叩けば赤くなる。
主が好む悲鳴と泣き声をあげられる。
この世界でこの人形の体だけが、主の好み通りで、思い通りになる体。
主がそう作ってくれたから。

私の体は人形の体。
もう変わることは怖くない。
どこへなりとも連れていってほしいと思う。
それができるだけ遠い所であることを願う。
私はそこでまた怯えるだろう、不安になるだろう、
だけどそれすらも望める。
もっと可愛がられる体になりたいと、それだけを思う。
何を気遣われることもなく、心配をさせることもなく、
主の全ての欲望を満たせる体になりたいと、ひたすら願う。
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