・・・苦しい。
初めてこの貞操帯を着けさせられた時は、何かの罰だった。
その時、主は私にこう刷り込んだ。
「ディルドゥが装着されてるからね」
「編集で見ればわかるよ。しおりのそこを塞いでる」
「でもそいつは塞ぐだけで快楽は与えないよ。しおりに常にそこがあるのを分からせるためだけに塞いでる」
「腰をくねらせてもベルトの脇からも触れないように鍵をかける」
「きつく締め上げて、なにも快楽をくれないディルドゥの存在だけ確かめるんだ」
苦しいです、そんな・・・意識だけさせられるのなんてひどい。
「どうしてしおりをこんなに敏感なマゾ奴隷に仕立てたと思う?」
「こういう罰もあることを知らしめるためだよ」
・・・はい。
「こんど外す時には、ディルドゥが抜ける摩擦だけでいってしまうくらい切羽詰った状態になるよ」
想像させないでください・・・いやです。
「いやでもそこには入っているんだよ」
「外す前も散々なぶってからはずすからね」
・・・すごい・・・屈辱感・・・
「そうだろ?抜けるときに大量の愛液がどろどろと流れ出すよ」
「切羽詰ってそこをいろんなところに擦りつけるようになる」
気が狂いそうです・・・。
「狂わせるための道具だよ。そういう罰を与える道具なんだ」
「少々硬いものに擦りつけたくらいでは動かないように締め上げないとね」
「少しの快楽も与えないように」
主の名を呼ぶ。けれど言葉など何も浮かばない。
ただ、ご主人さまと繰り返しては泣く私に、主はこう問いかける。
「いじわるだろ?」
・・・はい
「嫌いか?僕が」
・・・愛しています。
一番ずるくて・・・一番サディストらしい言葉。
嫌いならとっくに逃げ出してる。私がこんなことで主を嫌いになれるわけがないことを、十分にわかりきった上で、こんなことを聞く。
それに「愛している」と答えた以上、私にはもう逃げる場所はない。
画面の中のオブジェクト一つに意味を持たせる主の言葉。それに現実の体の記憶が重なって、こうして一つずつ、マインドコントロールが強くなっていく・・・。
昨夜着けさせられたのは罰ではなかった。
抱かれていた時に、たまたまポーズが・・・私が自分で自分に触れるようなものになってしまった。
それがひどくはずかしくて、やめてくれと必死で頼んだのが主のお気に召したのか・・・。
「恥ずかしい事もっともっとさせて狂わせて」
「もう1日中とろとろになってるような変態の奴隷にしてやろうか」
「縛り上げて、貞操帯付けて2、3日放って置いてみようか?」
いやです、そんな・・・。
「外した時にはできあがってるかも知れないよ」
「恥知らずの、いつでもそこから愛液ながしてる変態の奴隷にできあがるかも知れないよ」
そんなの・・・ご主人さまが・・・お好きな奴隷じゃない。
「ふふ」
「一度そういう風な姿も見てみたいな」
装着させられる。鍵をかけようかためらう私に、自分に渡せと命令する主。
拒否することはできない。私は奴隷だから。
もう主が外してくれるまでこれを着けているしかない。洋服も着られない。外にも出られない。
首輪やカフで慣れている筈なのに、やっぱり、自分の体についているものが自分ではどうにもできず、自分以外の人に自由にできるようになっている状態が奇妙に感じる。
自分が人形みたいだと訴えると、主は笑ってこう言った。
「それが奴隷のさだめだよ」
「凄い数のHUDでしおりを拘束してるんだよ^^」
私はご主人さまの拘束下にあるのですね・・・
「そう、だから自由だけど自由じゃない」
「僕の許す範囲だけでいるんだよ」
・・・こわい・・・
「抱いててやるよ」
「壊してやる」
「奴隷はただ主人を楽しませる事だけ考えていればいい」
「痴態をさらして、はいずりまわって」
「泣いて、許しを乞うて」
「僕を楽しませるんだよ」
それだけの存在でいいのですね? なにもこわがらなくていいのですね・・・
「すべて僕の手の中にあるから恐がる必要はないよ」
・・・私がどんな淫らな所をさらしても?
「しつこいな」
「どんな淫らでもかまわんよ」
この後、これが自分の愛し方だと、愛しているから虐めたい縛りたいのだと、優しく繰り返してくれた主。
わかっているのです、愛されていると・・・自分もそれを全て受け入れたいと。
欲しがることや快楽に溺れることを怖がる私に、主は「僕を楽しませるためだと思ってごらん」と言ってくれたことがある。
それは大きな救いになるのだけど、でも、そうしたら今度は、溺れられなかったらどうしようという恐怖がわき上がってくる。
主を好き。奴隷としてここにいる以上、主の楽しみでありたい、喜びでありたい。主の快楽のためのものでありたい。
だけど、溺れるのははずかしすぎる。
だから、体の記憶を甦らせる。そうすると苦しい・・・。
主の望むとおりにできるのか、
そこまで自分が堕ちることができるのか、
間違いなく堕ちたがっている体と、堕ちることを怖がる意識の間で、混乱している。
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