2008年9月29日月曜日

符合するもの

主とは、こうして暮らしだす前からの元々の趣味が近かった。
好きな店が同じだったり、選ぶものが同じだったり、
そういうことは沢山あるのだけれど。

この前、あるゴスのお店で見た着物について「解釈の違う大正浪漫みたいだね」と言った主の言葉から始まった会話でわかったのが、二人とも同じ作家が好きだったこと。

淫靡な世界観、澱んだ血。
貞淑にして淫らな女たちに正邪明らかならぬ男たち。
洋館には赤いベルベット、螺鈿細工のテーブル。
和の建築なら、障子越しに揺れる蝋燭の灯、欄間を通してひそやかに漏れる声。
枯山水に音もなく落ちる紅葉。
そして・・・座敷牢に檻。
おぞましくも妖しく蠱惑的な物語。
















私が主の望む生活にとけ込めた理由の一つが、子供の頃に刷り込まれた世界観にあったというのは面白いなと思う。
それぞれに幼い頃から同じものを読み、同じものを想像し、同じような妄想に馴染んできたこと・・・。

その符号を怖いと言う私に、主は笑って答えてくれる。
「二人でいれば大丈夫だよ」
「僕の狂気をしおりと一緒に過ごすから」
















主の狂気は・・・もちろん恐ろしい。
だけど、その恐怖から救ってくれるのも主。
私を泣かせるのも苦しめるのも主。
だけど、かけがえのないものと誰よりも何よりも大切にしてくれるのも主。

私はその愛情に、素直に膝をつく。
計り知れない大きさの前で、自分を無にする幸福を存分に味わっている。

2008年9月26日金曜日

ガラスのテーブル

いつになっても、快楽が苦手。この日もそんな夜。


深く被虐に入れられたまま、快楽を与えられて、苦しんで。
「おかしくさせたい、狂ってのたうつ姿を見たい」
そういう主に、でも気持ちいいのは嫌い、痛みや屈辱の方が好きと必死で訴えると
「そんなことを言うと止まらなくなるぞ」
と笑われた。


「髪をつかんで」
「頬を平手打ちして」
「くわえさせて」
「歯を立てたらそのまま往復でたたくよ」



はい、と返事をする。うれしいです、と。


「喉の奥まで突き刺して」
「えずいてもそのままおさえ込んで」
「喉に直接出してやる」



かまいません、ひどくしてください、しおりを好きなようにお使いください。


「足蹴にして」
「咥えるために這い回って」
「それでもおちんちん欲しいって何度もいうんだよ」
「しおりの人格無視して、とことん玩具にしてやる」



主の言葉にうっとりと酔う。
どんなに屈辱的な扱いでもしてほしいと願う。
それを見て笑う主がこのテーブルを出して、私を強制的にガラス下のボールにsitさせた。




















「しばらくそうやってろ」

楽しげな主。
見ていれば、それがどれだけ苦しい体勢か想像ができる。
手足を掲げ続けていれば、腹筋や背筋がすぐにふるえ始めるだろう。
しかもガラスを支えるために、足は大きく開いていて・・・はずかしすぎる。
主がガラス越しにそこを眺めている。つま先で嬲り、どうなっているか私に言い聞かす。
嘲笑うような言葉を浴びせられながら、苦痛と恥辱に冷や汗を流して耐えていた。


「ここで飯を食うか?」

屈辱にふるえながら、うれしいです、しおりをお道具にしてください、テーブルの足でいますと答える。

「道具か」

私の言葉に何か思いついた様子の主。


「これとかどうだ」

一つずつ、ガラスの下の私によく見えるように、何かを並べていく。

「いろいろ道具あるだろ」

まだ私に使ったことのないものを、楽しそうに並べていく。

「お尻につっこんだり」
「叩いたり」


私がそういうものを苦手だと知っているから、余計に楽しそうに一つずつのものの説明をしてくれる。


もう耐えきれず、堰をきったようにいやですと繰り返す。
ごめんなさい、もう許してくださいと繰り返す。
こんな格好でそんなものを使われたらと泣くと、主はさらにこの写真を撮って
「いいのが撮れたよ」「全開のがね」「モザイク入れてもはずかしい格好だ」
私にとどめを刺すのを忘れなかった。


「明日は服を全て脱いで、ここに料理を並べて待っていなさい」
「足でまさぐりながら」
「苦しむのを見ながら食べるとおいしいだろうね」


・・・かしこまりましたとしか返事をできなかった。


翌日は午後中かけてあちこちのフードショップを飛び回り、食卓を調えて命令通りの姿でじっと主を待った。
そういう日に限って、主のインがいつもよりもずっと遅い・・・。


ひきこもりの私が並べた料理に驚いてくれる。
足の指で私のそこをなぞりながら、わざと食べ物を落とし、体に乗せてつついて遊んでくれる。

「しおりには僕の手から食べさせてやるよ」とさんざんに私を弄び、最後に
「こんな素敵なテーブルは初めてだよ」
「ご馳走さま^^」



主にはたっぷりと満足していただけたご様子。
だから私はその何倍も満足する。

2008年9月23日火曜日

失った自由、手に入れた自由



















膝をついている写真がほとんどだということに気がついた。ブログを見直してみても、まだ使っていない写真を見ても、跪いていたり、手をついていたりするものばかり。

だからと言って、私が普通に座ることを禁じられているわけではない。
こうして一緒にビーチの椅子に座り、私は足を投げ出していることもある。



前の記事の時間の中で、主はこう言っている。
「凄い数のHUDでしおりを拘束してるんだよ^^」
「そう、だから自由だけど自由じゃない」
「僕の許す範囲だけでいるんだよ」



貞操帯を着けさせられ、それを不可視化させるのも許されなかった。
服を着られず、出かけることもできなかったのは、確かに不自由。


でもなぜ自分はこんなに不自由だと感じていないんだろう。


最初に主の許に来てから一ヶ月半近くの間、私は主以外の人とまったく会話していなかった。
まだ首輪とカフをつけていることに慣れておらず、この姿を他人に見られることへの羞恥心と恐怖感が強過ぎて、外へ出たくなかった。その頃は自由も不自由もない。ただ全て怖くて仕方なかったから。
(ようやく慣れてきてから、初めて主の友人たちの集まる場所に連れて行ってもらった時には、緊張したな・・・。)

今まで敬語を強制されたこともなければ、言葉遣いを直されることもなく(主のスイッチが入っているときは別か^^;)跪くことを強制されたこともない。
人前で主のことをご主人さまとは呼ばない。主の意向でもあり、私も同じ考え方。このブログは私たちのものだから、主と呼ぶし書くけれど、それを外でひけらかす必要はまったくない。

だけど、主は恋人であると同時に絶対の主だ。
「僕の言うことが絶対。しおりはそういう世界に来たんだよ」と最初に言い渡されている。


自分が主の奴隷だと自覚していても、不自由を強制されているとは思っていなかった。
主に「自由じゃない」と言われて気がついた。


確かに、買い物に気軽に行かれないのは不自由。
けれど事前にPGかMatureか調べて、Matureなら目的地の地図を表示させて人のいない時を狙えば、問題なく行かれる。
最初の一ヶ月半の間はその方法を思いつけなかったから、どこにも行かれなかった。
今はそれに較べたら、ずいぶん自由だ。
主は、私が自分を奴隷だと受け入れられるようになってからは、そうして私が出歩くのを禁止しない。ただ、危険だから一人のときはRestrained Life Viewerを使わないで通常ビューアで行くんだよと心配してくれている。


首輪とカフのせいでレンダリングコストが高い数値になってしまうので、この格好で人の集まる所には行かれない。
急に思い立ってトレハンに行くこともできないし、友人と会うにも場所を選ばないと相手にも迷惑をかけてしまう。
数え上げてみると、まだまだ色々と不自由はあるんだなと思う。


でも、私は自由だと感じてる。
それはきっと、何でも言えるから。
何でも言える自由の前では、私が許容しなければいけない不自由は大したことではないから。


主は最初から、全部受けとめると言ってくれた。
私はその言葉を嬉しく思ったけれど、でも最初は・・・お気持ちをありがたく頂戴するくらいの気持ちで聞いていた。
でも時間をかけて、主はその言葉が嘘でないことを証明してくれる。

このブログに書く内容を悩んだことがある。
その時、もうどうにもならなくなって、書きたいけど書いていいのかわからないことや思ってることをまとめて、先に主に読んでもらった。
それはとても恐ろしかった。サディストさんに喧嘩を売る内容もあったし(w)まだ私たちがたどりついていない所の話もあったし。
主がどう受けとめるのか、とても怖かった。

でも、全部読み終えて、主は「ありがとう」と言ってくれた。
とても嬉しいと。自分を理解してくれてありがとう、と言ってくれた。
思っていることを素直に言える場所なんかないんだよ、でもしおりにはそれが言える、それに感謝すると。


そうして初めて思った。
私は確かに強い拘束の下にある。
だけど、私が自分を表現することを、主は喜んでくれる。
私が私であることを喜んで、そういう私でいられるように受けとめ、守ってくれている。

確かに私は一つの自由を失った。首輪とカフをつけたアバターの体は、思いつきで動くことはできない。着るものも制限される。
でも、主の保護下で、私は精神の自由を得たのだと思う。
それこそが私のほしかったもの。
マゾヒズムなんて自虐や自己嫌悪ととても近い所にあるもの。
主の許に来て、私は少しずつ、そういう負の感情からも自由になりつつある。
拘束されていながら、深く解放されていく。

















横に座っていたけれど、甘えたくて主の足許にいきたいとねだった。
足許に降りるのは、卑屈な思いではなく、もっと近くにいたいから。
黙って髪を撫でてくれることもあれば、テーブルの上のキャンドルを持たされて、燭台にさせられて楽しまれることもある。
何であってもかまわない。主が主でいてくれることが、私には何よりも大切なのです。

2008年9月21日日曜日

貞操帯・続

・・・苦しい。


初めてこの貞操帯を着けさせられた時は、何かの罰だった。
その時、主は私にこう刷り込んだ。

「ディルドゥが装着されてるからね」
「編集で見ればわかるよ。しおりのそこを塞いでる」
「でもそいつは塞ぐだけで快楽は与えないよ。しおりに常にそこがあるのを分からせるためだけに塞いでる」
「腰をくねらせてもベルトの脇からも触れないように鍵をかける」
「きつく締め上げて、なにも快楽をくれないディルドゥの存在だけ確かめるんだ」


苦しいです、そんな・・・意識だけさせられるのなんてひどい。

「どうしてしおりをこんなに敏感なマゾ奴隷に仕立てたと思う?」
「こういう罰もあることを知らしめるためだよ」


・・・はい。

「こんど外す時には、ディルドゥが抜ける摩擦だけでいってしまうくらい切羽詰った状態になるよ」

想像させないでください・・・いやです。

「いやでもそこには入っているんだよ」
「外す前も散々なぶってからはずすからね」


・・・すごい・・・屈辱感・・・

「そうだろ?抜けるときに大量の愛液がどろどろと流れ出すよ」
「切羽詰ってそこをいろんなところに擦りつけるようになる」


気が狂いそうです・・・。

「狂わせるための道具だよ。そういう罰を与える道具なんだ」
「少々硬いものに擦りつけたくらいでは動かないように締め上げないとね」
「少しの快楽も与えないように」


主の名を呼ぶ。けれど言葉など何も浮かばない。
ただ、ご主人さまと繰り返しては泣く私に、主はこう問いかける。

「いじわるだろ?」

・・・はい

「嫌いか?僕が」

・・・愛しています。


一番ずるくて・・・一番サディストらしい言葉。
嫌いならとっくに逃げ出してる。私がこんなことで主を嫌いになれるわけがないことを、十分にわかりきった上で、こんなことを聞く。
それに「愛している」と答えた以上、私にはもう逃げる場所はない。

画面の中のオブジェクト一つに意味を持たせる主の言葉。それに現実の体の記憶が重なって、こうして一つずつ、マインドコントロールが強くなっていく・・・。


昨夜着けさせられたのは罰ではなかった。
抱かれていた時に、たまたまポーズが・・・私が自分で自分に触れるようなものになってしまった。
それがひどくはずかしくて、やめてくれと必死で頼んだのが主のお気に召したのか・・・。

「恥ずかしい事もっともっとさせて狂わせて」
「もう1日中とろとろになってるような変態の奴隷にしてやろうか」
「縛り上げて、貞操帯付けて2、3日放って置いてみようか?」


いやです、そんな・・・。

「外した時にはできあがってるかも知れないよ」
「恥知らずの、いつでもそこから愛液ながしてる変態の奴隷にできあがるかも知れないよ」


そんなの・・・ご主人さまが・・・お好きな奴隷じゃない。

「ふふ」
「一度そういう風な姿も見てみたいな」



装着させられる。鍵をかけようかためらう私に、自分に渡せと命令する主。
拒否することはできない。私は奴隷だから。
もう主が外してくれるまでこれを着けているしかない。洋服も着られない。外にも出られない。

首輪やカフで慣れている筈なのに、やっぱり、自分の体についているものが自分ではどうにもできず、自分以外の人に自由にできるようになっている状態が奇妙に感じる。
自分が人形みたいだと訴えると、主は笑ってこう言った。

「それが奴隷のさだめだよ」
「凄い数のHUDでしおりを拘束してるんだよ^^」


私はご主人さまの拘束下にあるのですね・・・

「そう、だから自由だけど自由じゃない」
「僕の許す範囲だけでいるんだよ」


・・・こわい・・・

「抱いててやるよ」
「壊してやる」
「奴隷はただ主人を楽しませる事だけ考えていればいい」
「痴態をさらして、はいずりまわって」
「泣いて、許しを乞うて」
「僕を楽しませるんだよ」


それだけの存在でいいのですね? なにもこわがらなくていいのですね・・・

「すべて僕の手の中にあるから恐がる必要はないよ」

・・・私がどんな淫らな所をさらしても?

「しつこいな」
「どんな淫らでもかまわんよ」


この後、これが自分の愛し方だと、愛しているから虐めたい縛りたいのだと、優しく繰り返してくれた主。
わかっているのです、愛されていると・・・自分もそれを全て受け入れたいと。


欲しがることや快楽に溺れることを怖がる私に、主は「僕を楽しませるためだと思ってごらん」と言ってくれたことがある。

それは大きな救いになるのだけど、でも、そうしたら今度は、溺れられなかったらどうしようという恐怖がわき上がってくる。
主を好き。奴隷としてここにいる以上、主の楽しみでありたい、喜びでありたい。主の快楽のためのものでありたい。

だけど、溺れるのははずかしすぎる。
だから、体の記憶を甦らせる。そうすると苦しい・・・。

主の望むとおりにできるのか、
そこまで自分が堕ちることができるのか、
間違いなく堕ちたがっている体と、堕ちることを怖がる意識の間で、混乱している。

貞操帯




















今日、貞操帯を装着されました。
命令で載せます。
鍵は当然主が持っています。safewordもなく、もう自分では外せない。
外すなら最悪のことを覚悟しなければいけない。そんなことはできない・・・。

貞操帯は初めてじゃない。
でも、今までは翌日には外してくれるという約束で着けていたのだけど・・・
早く外してもらえますように。

使っているのはBDCS Female Chastity Mod 2。
小さなディルドゥが中についています。

2008年9月20日土曜日

主が見せてくれる空と海













私たちが過ごす時間は、大体SLでの夜から始まる。
この日は、ヨットが趣味の主が、もうすぐ夜が明ける時間に海へと連れ出してくれた。















せっかく海沿いに住んでいるのに、表示レベルは低のみ、それでもビーチの砂浜が時々灰色一色になってしまう低スペックPCの私を可哀想だと、主はこのブログを始める前から、こうして海の写真を撮っては私に見せてくれる。
















この海は、南の海の色。朝早くに入れば、ひんやりと気持ちがいいでしょう。
指先から、髪の一本一本から水にとけていくような感覚が、見ているだけで甦る。

















RLの夜明けは、清々しいけれど、寂しくないですか?
夜が楽しければ楽しいほど、夜明けは寂しい。
だから夜明けまで起きているのが嫌い。

でもこうして、ここで夜が明ける時間は、まだこれから一緒に過ごす時間。
今日が主にとって、私たちの友人にとって、良い一日でありますように。

2008年9月17日水曜日

鞭の痕












・・・やっぱりはずかしいな・・・。
この写真で次の記事を書くというのが、主のリクエスト。

はずかしすぎると、思考停止する。
はずかしいから、それが辛いから、自分がはずかしいことをされても仕方がない奴隷だと思いこむ心の不思議。


この日は、最初にずっと主の足を舐めさせられていた。
後ろ手に拘束された状態で床に這わされると、肩で上体を支えるしかない。
片方の肩をついて横を向いた、呼吸さえ苦しい状態で、見えるものは足だけ。
舐めさせられる内に、それがおいしいと思えてくる。
Restrained Life Viewerの機能で服を主に剥ぎ取られ、完全にマゾのスイッチを入れられる。

その足の上に跨がらせられ、その指で弄ばれる。
蔑まれながら固い指で嬲られ、突っ込まれて、さんざんに逝かされた後、汚れた足をまた舐めさせられた。

「淫らだね」
「どこまでも淫らになりなさい」
「凄く可愛いよ」


屈辱だけに陥りそうな私を、主は褒めることですくいあげてくれる。
いっそ屈辱だけに陥った方が楽だと思う時も、すくいあげて愛されていることを知らせてくれる。
沈まされ、またすくいあげられ、決して楽にはしてくれない。
でも、全て見守られていることを感じる。
だから私はもっと深く奴隷でありたいと思ってしまう。















許して、というと、叱られる。

「僕の楽しみを終わりにさせるのか?」

そんなことできる訳がない。泣きそうになる。
主が楽しむためのもの。それが私という奴隷の存在価値。
怒らないでください、ごめんなさい、お願いです、しおりで楽しんでくださいと、はずかしさをこらえて繰り返す。

自分を苦しめる本人に縋りつくような、奴隷の心の不思議。














色々な鞭があるし、どんな鞭が一番辛いのか、主も私もよく知っている。
けれど、SLで一番恐ろしいのは、やはり音が鋭いもの。
主には打った時の手応えを、私には打たれた時の目の前が真っ白になるような痛みを、生々しく思い出させるから。
悲鳴を上げ、助けを乞う。
苦痛を与えている本人に助けを乞う矛盾を判っていても、それしか言葉が出てこない。
痛みの記憶に追いつめられる。ただただ、早く許されたくて、泣きながら主に助けを求める言葉を繰り返す。


裸の体に痕がつく。
主は、この傷痕をどうなぞるのか、どう触れてどうまたいたぶって、どう愛おしんでくれるのか、優しい言葉で私に言い聞かす。

どこを見ているのか、写真を撮るとばれちゃうなと照れ笑いした主。

どれだけ矛盾していてもいい。
私は深く深く安らいでいる。

2008年9月13日土曜日

この人の愛し方










本当のことを言えば、私は最初、奴隷になった自分を想像できなかった。


BDSMには確かにD&S(Domination & Submission:支配と服従)の側面がある。
だからといって、必ずしも、サディスト=Master、マゾヒスト=slaveというものではない。それはまた別の資質。

Dominant側の相手によってはだけど・・・Submissionは、白を黒と言われてもそう信じる思考停止が必要になる。
それを受け入れ続けるのは、すごく苦しい。
自分を騙し続けるんだもの。

思考停止を楽しめればいい。それも健やかな楽しみだと思う。
でも実際にあるレベル以上の苦痛や屈辱があたえられる時には、楽しむ余裕はなくなってくる。

(ああ・・・だからSLでのBDSMを選ぶ人は多いのかな?
それを言っちゃおしまいってやつだけど、実際の苦痛はないもの)

RLなら、次の段階には、逃避のためなのか、人の防衛本能の表れなのか知らないけど、それを受容するための何かが生まれてくる。
それは痛みを快楽に変える脳内麻薬や、屈辱感を受け入れるための自虐的な思考や・・・目の前のサディストを愛しているという錯覚だったり。

恐怖と生存本能に基づく自己欺瞞的心理操作(セルフ・マインドコントロール)。
そこまで相手を追い込むなら、とても重い責任が生まれると私は思う。

















苦痛や屈辱を与えることで愛情の表現をする人か、
苦痛や屈辱を与えることで快楽だけを求める人か、
その時の行為や口にする言葉は、まったく同じかも知れない。
でもそれはまったく別のタイプの人間。
前者なら、ちゃんと責任を自覚した上でするだろうし、互いの限界を常に考えている。
互いの快楽のために、その限界を少しずつ伸ばすのに必要な、こまやかな忍耐や優しさも持ち合わせている。


主のもとに来た時には、まだ主のことをわかっていなかった。
何ヶ月も前に「おいで」と言われた時には、笑って受け流した。
再会して、また「おいで」と言われた時には、私もこの人と過ごしていきたくなっていた。
でも、まだどこまで信じられるかわからない時のマゾヒストの思考停止は、あまりに危険だと知っていたから、奴隷になるのは怖かった。













でも、主のBDSMが愛情表現だと信じられたとき、初めて、奴隷という形でも私を主の許に呼んでくれたことに感謝できた。

それがこの人の愛し方。
この人を受け入れて、この人に応えていきたいのです。
だから私は奴隷でいて、しあわせ。

2008年9月12日金曜日

吊りは苦手







いつまでたっても、吊られるのが苦手。
うっとりと酔えるようには、なかなかなれません。
拘束感は安心する。でも吊られるのが怖いというのは、自分を何かにあずけきることが苦手なのかも。

・・・こんな大人しい写真で、大人のソラマメで、成人向けで、
JoyToy(主の英語圏の友人によると、大人のおもちゃの隠語らしい)では
主に苦笑されそうな気がする。

カテゴリーの名前を決めたのも主。
自分ではこんなこと思いつけるわけがない><

2008年9月9日火曜日

穏やかな時間







膝で甘えているのが大好き。

主の友人の中の、そのまたごくわずかな人たちとしか交流がない、メインランドの外れでひっそりと暮らしている私のところにも、浮き世の荒波が届くこともあるわけで。

これ以上ひきこもりになりようがないというのに、また外へ出るのが怖くなったり。


狂い狂わされるときの緊張がどんどん高くなっていくから、穏やかな時はとても豊かに流れる。

奴隷は主次第と私が言うと、主はいつも、その逆もまた真なりと笑う。
それなら、今自分がしあわせだから、主も同じようにしあわせと思っていてくれるのかなと、嬉しくなる。

主と従は閉じた円環。互いの想いはそのまま相手に映し出される。
主が映し出してくれる私の姿は・・・どれだけ私を大切にしてくれているか・・・それは主が撮ってくれる写真どおりで(恥)。

私が映し出す主の姿は、主にどう見えているんだろう?
そう思うけれど、それは絶対にしあわせな主の姿と信じられるときの至福。


It's still the same old story, a fight for love and glory,
A case of do or die!
The world will always welcome lovers, As time goes by.
��from Herman Hupfeld “As Time Goes By”)



ただ深く関わりたいという想いだけがたどりつける
ひととき、穏やかな時間。

2008年9月5日金曜日

首輪







Real RestraintのSerious Shackles。これが私に最初に渡された首輪。
ネームプレートには主の名前が彫り込まれている。


主の許に行く心の準備(覚悟?)ができて、IMを入れた後、主から伝言で「首輪も用意できた。楽しみにしていて」と入っていた時から、どんな首輪だろう・・・と想像はしていた。
SL内では革製のものや、アクセサリーのような首輪はよく見るから・・・そういうものだとばかり思っていた。


そうして、この部屋で主からフォルダごと渡された中身は、首輪とウエストのベルト、上腕と手首の枷と、太ももと足首の枷が入っていた。それがこのSerious Shackles。
何も知らず、首輪を最初に装着した時・・・呆然とするような思いだったのをよく覚えてる。

鋼鉄のにぶい光。重さ。
首のつけねにずっしりと食い込んでくる冷たさ。
・・・けれどこの造形の美しいこと!

逃げることはできない・・・この首輪の厳粛さが、無言でそう語りかけているような気がした。


手首、足首と一つずつ装着していく。全部着けたのを確認した主が、満足そうに一つずつ鍵をかけていく。
その澄んだ、金属の音。
震えた・・・。












「これから先はこれをずっと着けているんだよ」
「もう外してはいけないよ」
「外したら僕にIMで知らせが来るから、こっそり外すこともできないんだよ」
「たとえ間違って外しても、お仕置きだよ」
「もう二度と外せないんだよ」



主は私に何かを与える時、必ず最初に、それがどんなものなのか、それによって私がどうなるのか、ゆっくりと繰り返す。
まるで暗示をかけるかのように、静かな言葉で緊張を高めさせていく。
私はそれによってじわじわと追いつめられていく。


主が手に持ったハンドルに、私の首輪から鎖がのびていく。
屈辱と混乱で返事をすることもできない私を足許にひざまずかせ、主が繰り返す。


「僕に仕えなさい」
「僕の奴隷として、ずっと過ごすんだよ」



私が返事をするまで、穏やかに、けれど執拗に繰り返す。
追いつめられた意識が、主の言葉だけに集中させられていく。
何も考えられなくなる。


「僕に従うんだよ」
「しおりの返事は はい ありがとうございます だけ」
「どんな命令にも従いなさい」
「しおりは奴隷なんだよ」



主は優しく厳しく、命令を繰り返す。私がもう屈辱すら感じなくなり服従を誓うと、ようやく「いい子だ」と笑ってくれた。
けれどその次の言葉はこうだった。

「次は奴隷用のビューアを準備しないとね^^」

2008年9月3日水曜日

BDSM Expo








少し前だけど、主とBDSM Expoというイベントを見に行ってきた。


出かける時は、Matureで、そうすることで他の人に迷惑がかからない所なら、基本的に首輪に鎖が当たり前。


いつも主が先に飛んで行く先の状況を確認してくれるけど、でもやっぱり首輪や鎖を見慣れていない人がいるんじゃないか、冷たい目で見られて罵られるのじゃないかって、怖がりの私には不安がいっぱいある。

(もちろん主の慎重さと安全確保の約束を信頼しているんだけど。。。主は私が不安がるのも楽しみの一つなので、安全だとは言ってくれないことも多い><)


だからこういうBDSMの場所へのお出かけは、その点だけはむしろ・・・気楽^^;
変な人にからまれることは意外に少ないし、何よりも首輪や鎖をつけていることで他の人に迷惑をかけることはないもの。

Expoは、他の人の記事で晒されるような場所ではなさそうだと知っていたこともあるし、洋服のままでいいと言うので、もうほんとに気楽。ご機嫌で連れて行ってもらった。


5階建ての展示会場みたいなところで、色々なメーカーのBDSMやGoreanの関係の商品がいっぱい。
首輪やカフ、お道具、ポーズボール、服やアクセサリーなどなど。お道具などは展示販売は少なくて、ベンダーでの販売が多かったかな? だから雰囲気がわりあい普通。
奴隷さんの写真コンテストもあった。












クリトリスとどこかを鎖でつなぐようなアクセサリーがすっかり気に入った主。
これだけじゃなくて、他のメーカーの所でも足を止めてずっと見てる><
「Xciteのピアス着けてるじゃないですか!もう着けられる所なんかないんですから!」
買おうとするのを必死で思いとどまってもらったり。


Submission AOだったかな? 奴隷用AOを見つけて「これよくない?」と言うのを
「XciteのHUD着けてるじゃないですか!立ち姿だけのためにこんな金額出さないでください!」
また思いとどまってもらったり。


最近色々やられた挙げ句、尻尾が欲しいと言いだしていた私^^;
ポニーの衣装の所で、フリーの尻尾とハミ、頭の羽飾り?房飾り?のセットをみつけてとっても満足。
つけた所、まだ主に見せていない。
実は結構ポニーもお好きな主に喜んでいただけるといいな。


最後は気に入った奴隷さんに投票して。
選んだ写真が主と一緒だった、そんなことも嬉しい。


大人のソラマメ一覧に載せていただいたら、急に見てくださる方が増えたので、一応座標を載せておきます。
Storm Groves (141, 129, 621)
多分もうすぐ終わってしまうので、行かれる方はお早めにどうぞ。

2008年9月1日月曜日










主の許で暮らすようになってしばらくは、何もかもが不安だった。


主は最初に「僕の好みどおり、思いどおりのものになるんだよ」と言ったとおり、顔も髪も着るものも、すべて自分で選んだものを私に買い与えてくれていた。
それは元々の自分の好みととても近くて、それだけは一安心していたのだけど。


でもまだ見慣れない顔と体のシェイプをいじる以外にすることもなく、主のインを待つ時間は、とても長かった。
目の前はプライベートビーチなのに、ファッションには見えないスチールの首輪に手枷と足枷のせいで、そこまで出ることも怖い。それで、この赤い部屋に閉じこもる。

言葉にできない不安でいっぱいだった。


まだ主の言う奴隷という立場がどういうものなのかわからなくて、どう過ごせばいいのかわからない。
この先どうなっていくのかわからなくて、とても怖い。
でも、どこかに拘束されている間は、その怖さを感じないですむ。ただここで動けないという事実を受けとめているだけでいいから。
それは不安ではなくて、むしろ安心するような感覚。

主にはそう説明していた。


ある日、いつものようにログインすると、見慣れないメッセージ。
shiori in cage と一行。
読み込みが済んで、初めて自分が檻の中に入っていることに気づいた。
昨夜アウトした時にはこんなものはなかったのに。
パニックを起こしかけた、ちょうどその時に、主が目の前にログイン。




















少ない言葉から、主の興奮がつたわってくる。
はずかしさと恐怖で泣きそうになる。
主が檻の周りをゆっくりと歩きながら、私を舐め回すように眺めていた。


その時私が感じていたのは、閉じ込められた恐怖感と見られている羞恥だけじゃなかった。
動物が飼われるように居場所を定められて、ここで主の思うままになっていればいい、何も考えることも選ぶ必要もない・・・その甘やかな絶望感。
一番怖いものは、そう感じた自分だった・・・。


そんなことを言葉にはできず、ただ怖い怖いと繰り返す私に、主は慌てて檻の扉を開き、体を抱きしめてくれた。
私が半分泣きながら怯えた理由を説明し終えるまで、そのままずっと抱いていてくれた。そして、


「楽しかったよ動揺が伝わってきて^^」
「いっぱい怖がりなさい」
「よしよし^^」


そう言って笑った。


今も主を待っている時は、必ずこの檻の中。
目の前に主が現れて出してくれるまでを、どきどきしながら過ごすようになった。