何を欲しいのか
主が選んでくれる可愛い服。
こんな可愛い服に、私はマゾヒストの体を包みこむ。
私は今でも時々、自分が何なのか誰なのかわからなくなる。
マゾヒズムは身と心の中に多くの矛盾を持つもので。
自分の中のいくつもの顔、主だけに見せる顔、他の人に見せる顔、
私はよく混乱する。
今でさえ、マゾヒストの昏い欲望は今も恥ずべきもの忌むべきものとして、私の中にある。
開き直ってねだるのは、いつまでたってもできそうもない。
主は「それもしおり、これもしおり」と笑ってくれる。
そう、私が主を大好きだと思うのは、多分、主が自分が何を欲しいかをきちんとわかっているから。
これは結構すごいこと。
意外にみんな、自分の欲しいものがわかっていないもの。
わからない限りは、恋人を得ても主を得ても奴隷を得ても
満たされることはない。
私はその主の強さの中に溶けたいと思う。
そうして主の血になって肉になって、
そうしたら何度でも主が作ったものに生まれられる。
ひどくされて、少し泣いて、
けれどとても静かに、気持ちが落ち着いていく。
明日も泣かされて、抱きしめられていたいと思う。
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