2008年10月5日日曜日

主のたまご・3

(承前(主のたまご・1)(主のたまご・2))




「なぜお尻に精液入れさせたままか分かるかな?」

・・・わかりません。

「教えてやろう」
「精液がおまんこに入ると赤ちゃんが生まれるね」

はい

「しおりは奴隷だからそのシミュレーションをさせてやろう」
「しおりはお尻から、たまごを産むんだ」


・・・たまご?

「明日お尻にウズラのゆでたまごを入れてやろう」
「殻をむいたやつを」

・・・・・。

「たっぷりローションつけて」
「ひとつずつ、押し込んでやる」
「何個入るかな」
「入らなくなったら今度は出すんだ」


・・・たまご・・・うむの・・・。

「自分で出すんだよ」
「僕が手で受けてやろう」
「お尻から真っ白なたまごを産むんだ」


・・・。

「小さな肛門からかわいい白いたまごが顔をのぞかせて」
「僕の手の中に産み落とすんだ」


想像する。ぶるぶると震えながら、ウズラのたまごを産む自分の格好。

倒錯。背徳。
それしか感じない。
羞恥心などとっくに越えている。今さら屈辱もない。

うなずく。しぼりだすように、はいと答える。

「狂うんだよ」

・・・はい、狂います・・・。

「しおりは奴隷だから」
「僕の精液にまみれた卵を産むんだ」
「嬉しいだろ」


はい。うれしいです・・・。

「完全に僕の物になったね」
「大好きだよ、しおり」
「一緒に堕ちてくれて、僕もすごい嬉しいよ」











いつものように穏やかに笑い、私をしっかりと抱きしめてから、「また明日もたっぷり狂わせてあげるよ」と言い残して、主がログアウトする。
私は一人そのまま風呂の中で丸くなる。
膣に入った精液はそんなこともないのだろうけれど、直腸では、生体レベルでの拒否反応として、便意がきざすことがあるという。主も変なことをよく知っているなと、ぼんやりと思う。


そう、倒錯、背徳。

今さら何を驚くこともない。
私は明日、主のたまごを産むんだ。
そう思った。





翌日、主はインした私を前日と同じように服を脱がせ、バスルームに連れて行った。
座らせ、用意したたまごのオブジェクトを私に見せてから、四つん這いの姿勢をとらせる。

お尻の穴をどうやってほぐすか、丁寧に言葉をつむいでいく。
その言葉に翻弄され、抵抗こそしないものの、リラックスもできない私に力を抜かせて、ゆっくりと押し込む。
「苦しいか」と問いかけながら、たっぷり時間をかけて嬲り、たまごを体温であたためさせた後、私を座り直させ、また時間をかけていきませた。

主の命令どおりに呼吸し、力を入れ、また力を抜き。
ぎりぎりと歯を食いしばり、うめき声をあげ、そこだけに意識を集中し。


私はたまごを産み落とした。


「見てみろ」
「しおりが産んだたまごだ」


オブジェクトだとわかっている。
でも、小さな白いそれが、限りなく貴いものに思えてくる。

「ほら、しおりも触ってごらん」

主が私の体を操作し、手をさしださせ、さっきまで私の体内にあったたまごを乗せてくれる。
私は敬虔な気持ちで、それをそっと握ってみた。

ごしゅじんさまのたまご?と恐る恐る聞く私に、

「しおりと僕のたまごだよ」

主は優しく笑った。


(主のたまご・終)






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